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みなと新聞(2月13日)に
大田ゲートウェイ開発製品が紹介されました!

2013年2月13日

みなと新聞

(以下抜粋)

水産総合研究センター・開発調査センターはビジネスモデル構築に向けた実証調査の第1号として、西日本で幅広く操業が行われているタチウオ引縄漁業を対象に、大分県臼杵地区で、生産から販売流通までの一貫した総合調査を地元の行政、研究機関をはじめ、流通、加工、販売関係者と連携して取り組んでいる。この調査の一環として、操業技術の改善に取り組んだ結果、揺れる船上でも役に立つ「船上台秤」、1人でもスムーズな投縄ができる「投縄装置」、従来の擬似餌よりも耐久性に優れ、釣獲率の高い「新しい擬似餌」の開発に成功した。
従来の操業では夫婦での操業がほとんどで、1人が操船するかたわらで、もう1人が投縄を行なっている。また、操業の合間に、生餌を針で手作業で装着する次の作業への準備作業を行う。漁獲物は大きさ別に1箱5キロになるよう選別・箱詰したあと、1箱ずつ揺れの影響を受けない竿(さお)秤で計量する(揺れの影響を受けない重量計測には電子秤もあるが高価で沿岸漁業には向かない)。
船上台秤は、機械類の製造技術で世界的に評価の高い大田工業連合会傘下のコンサルタント業の轂(こしき)、平川製作所、佐々木発條を中心とした企業グループと連携して開発。2011年に完成した試作器を改良し、洋上試験を行った結果、竿秤と同等の精度があることが確認できた。12年6月1日に特許を出願。
投縄装置は、針落ち防止策として、磁石を内蔵したり、軽量化を図るための材料を改善するなど改良して洋上試験を行ったところ、投げ縄中や移動中、海況が悪いときでも針落ちによるトラブルは発生しないことが確認できた。13年2月5日に実用新案として出願した。
擬似餌の開発は、釣り餌のトップクラスのメーカー、マルキューとJFおおいた臼杵支店と連携して取り組んだ。従来の擬似餌よりも耐久性に優れ、釣獲率が高い擬似餌を開発し、試験したところ、大型の擬似餌では小型ののタチウオが漁獲されにくく、大型の漁獲割合が増加する傾向にあることも判明。資源管理にも収益性の改善にも効果的であることが示唆された。
各メーカーとも製品化レベルに達したことから販売に向けて準備を進めているが、これらの機器類は、タチウオ引縄以外の漁業でも応用が可能で、全国の沿岸漁業者への展開が期待される。
『みなと新聞(2013年2月13日号)』より。

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