COLUMN
「不便」の機能
2018年03月
本日(この独り言を書いているのは3月16日です)の日経朝刊1面に、
「商用ドローン今夏解禁」の記事が掲載されていました。
今後、徐々に規制緩和が進み、いずれ都市部での荷物の配送も解禁になるようです。
昨今、人手不足が話題の宅急便も、いずれ自動化の時代が来るんでしょうね。
一方、人が介在する分野が少なくなるのは少し寂しい気もします。
ちょっとしたコミュニケーションって結構大事だと思うんですが、考えが古いですかね?
これって、中年のおじさんのお小言になっちゃうんでしょうか??
現代は、人との接点を持たなくても結構なんとかなってしまう時代になりつつあります。
仮想通貨で稼いだお金でアマゾンで買い物をし、ドローンがその荷物を持ってくるような時代になれば、
言葉を発する機会すら無くなる人が出てくるかも知れません。
ちょっと例えが極端かも知れませんが、将来は案外、普通のことになっているかも知れません。
僕らが子供の頃は、家は固定電話で、ネットは当然無く、家に帰れば基本は家族との時間でした。
友達に電話をするには、向こうの親を通すことになり、こちら側でも家族に通話の内容は丸聞こえの状態でした。
親は何もせずとも何となく子供の状態を知ることができていたと思います。
それが今では、スマホからスマホへのダイレクトアプローチです。
当然、見ず知らずの人と電話で話すことはありません。
そもそも電話で会話などせず、ライン等のアプリで済ませてしまっているように思います。
新入社員の方が、会社に掛かってくる電話の対応ができず(当然ながら相手は見ず知らずの他人)、
それがストレスとなって辞めてしまったという冗談のような話も聞いたことがあります。
ごく稀なケースだとは思いますが、固定電話での会話経験が無いことは、
最近の若い世代にとっては普通のことなのだと思います。
また、仕事で分からないことがあったら、昔は上司や周囲の先輩に相談しましたが、今ではネットで調べられてしまいます。
便利になったのはいいことだとは思いますが、昔、不便の中にあったちょっとした触れ合いやコミュニケーションは、
経験となり、楽しみともなり、また潤滑油にもなっていたのではないかと思ったりもします。
対面のコミュニケーションが少なくなれば、高度な信頼関係は築きにくく、
そのうち、「苦しいときは私の背中を見て」(by澤穂希さん)のような名言や、
あるいは「面と向かって〜」なんて言葉は意味が通じなくなってしまうのでは無いかと、心配になってしまいます。
「不便」って意外と大事なことなんじゃないでしょうか?
息子は本日、小学校の卒業式で、4月から中学生です。
スマホを持たせたのですが、その使い方を見ていて少し心配になったお父さんです。
どなたかよかったら相談に乗ってやってください(笑)
我が家では、娘は高2で土曜は学校、息子は中学でバレー部。妻も土曜は仕事…。
うーん、今春から土曜はお父さんだけヒマ人になってしまいます。
話相手も居ないんで、家に引きこもってスマホでネットゲームでも始めようかなぁ(苦笑)