COLUMN

未来予測!?

2017年01月

皆さま、新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
さて、新たな年ということで(と言ってもこれを書いているのは12月6日ですが)、
今後進むであろう未来について僕が考えていることを書いてみたいと思います。

皆さんは未来予測って可能だと思いますか?
僕が思う答えは「ある程度は可能」です。
なぜならば、過去~現在~未来は連続の中にあり、
ある日突然、全く新しいことが起きるということは滅多に無いからです。(大地震や噴火などは別です)
例えば世界の人口は増え続け、資源や食料、エネルギーは相対的に不足し、
全世界でストレスが増加することになるでしょう。
一方、日本の人口は減り続け、高齢化も進んで年金やその他の社会保障制度は維持できなくなり、
定年が平均寿命を上限とした年齢に近づいていくと考えられます。
そして、長く働くためのQOLが重視されるようになり、
医療は延命から未病を主としたものに変わっていくと思います。
少ない若年労働者や、高齢者のための労働の省力化=機械化(AIもその一環?)が進み、
労働力不足も相まって男女共働きが進み、男女の賃金格差は是正される方向に進むものの、
世界との賃金格差を埋めるように二人の労働で今の世帯収入と同程度となる賃金に収束していく。
こんな感じでしょうか?若干の希望と皮肉もこめていますが、そんなには外れていないと思います。

大事なのはそうなった場合に(ならないかも知れませんが・・・)、何をするかです。
例えば、資源が不足し、モノの価値が高まれば製造業は必然的にシェアリングに移行すると思います。
材料の価値がどんどん高くなるので、メーカーはモノを保有しながら、売らずにレンタルするのです。
現在はウーバーやエアB&Bなどがもてはやされていますが、彼らは予約サービスの提供者であってメーカーではありません。
圧倒的な生産力を持ち、量を保有する日本の自動車メーカーなどは、この流れの標準を作ることも可能だと思います。
リサイクルさえも組み込んだシェアリングエコノミーは素晴らしい発想となり得ます。
製品の数は出なくなりますが、修理して長く大事に使う技術は重視されるかも知れません。リサイクルに関する技術も然りです。

また、食料に関しては、農漁業は無人化に向かうと思います。
街中での自動運転に比べれば、農地や海上は人や障害物の密度が薄く、極めて安全な場所です。
近い将来、農漁業はオフィスで自動機の操業状況をモニタリングするようなやり方になるのではないでしょうか?
半導体の工場のようなイメージです。人が居なければ畦道も不要で、畦道を無くせば農地は広がります。
担い手のいなくなった農地が増えているので、回収してくっつけてしまえば効率の良い農業が可能となります。
農機もなるべく共有し、少ない農機で巨大な田畑を耕すスタイルに移行していくことになると思います。
生産委託などの形式も進むかも知れません。
今後は既存のクボタや井関農機のような農機メーカーではなく、技術力のある他のメーカー、
例えばコマツのようなメーカーと組んで農機業界に参入すると面白いと思います。
IoTの先駆けとも言えるコムトラックスというシステムを持ち、
かつ鉱山などでは自動操業を既に実現しているメーカーです。
ずいぶん前の独り言にも書きましたが、羽田の跡地の一部でも実験農場として解放し、
コマツと組んで無人耕作の実験をしてはどうかと思います。
農研機構などの研究機関と組み、設計はコマツが、
部品製造は短納期を得意とする大田区企業が行い、開発のスピードを高めるのです。
これは最強タッグと言えるのではないでしょうか?

うまくいけば羽田から全国展開です。

製造業では今後、大量生産・大量消費のモデルは漸減していくと思います。
価値の生産は何も製品の量によるものばかりではありません。
数は少なくとも、付加価値の高いサービスや回転で稼げばいいのです。
世界人口が増える中、食料生産力を上げて国内で余った食料は海外に輸出すればいいのです。
全世界的に食料不足が進むのは確実ですから、ニーズは間違いなくあります。
これまでのように、国内市場だけをみて「減反」というカルテルで価格を調整し、
それでも赤字なら国費で穴埋めするというようなやり方はナンセンスです。
トヨタとホンダがカルテルで国内生産台数を決めることなどあり得ません。
ましてや輸出を考えないなんて想像できますか?


平気でおかしなことをしているわけで、
税金で無理やり守られているシステムは国の借金の増大と共にそう遠くない未来に崩壊すると思います。
我々からしてみれば、ものすごいポテンシャルを持った未開拓の市場が広がっているのです。
チャレンジしない手は無いですよね?
規制産業は大きなポテンシャルを持った産業でもあるのです。


話しが少し逸れますが、AIのシンギュラリティについても書いておきたいと思います。
人類の技術が最も進歩するのは古今東西「戦争」です。
AIが最も有効利用されるのは恐らくは戦場になるのではないかと思っています。
いずれ大国同士の争いにAIが組み込まれていくようになると思います。既に兵器の無人化は進んでいますが、
現在はその制御は人間が行っています。が、無人機同士の争いになれば、「人間の判断」のスピードがボトルネックとなり、
これを不要とする自動判断技術が進むようになると思います。
シンギュラリティの時期については諸説ありますが、それよりも前に、AIに「相手を打ち負かせ」と誰かが指示を与えれば、
その時点でAIは相手側の人間の敵になり得ます。
すでに囲碁や将棋の世界では人間のトップを上回る効率的な攻撃を行えることは実証済みです。
兵器の無人化とAI化で、遠く無い未来に機械が人間を駆逐することは“技術的には”十分可能になると思います。
原爆ができたように、この流れ(競争)は止まらないと思います。
また、原爆と違い、AIを組み込んだ通常兵器は、“使える兵器”です。競争はとんでもないスピードで進むと思われます。
AIは恩恵も沢山ある技術ですが、破壊力も強く注意が必要です。
新しい技術をどう管理して行くか、僕らは歴史から学び、知恵を絞る必要があります。


繰り返しになりますが、未来は現在からの連続の結果として起こります。
変化の兆しを見つけ、そこに仮説を立て、行動することが生き残りの必須条件です。
進化論では「環境に適応したものが生き残る」とされています。
過去と違うのは環境変化のスピードです。
知恵を絞り未来に備えましょう!

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