COLUMN

はっきりモノを言おう！

さて、いきなり質問です。
皆さんは、人と意見が衝突することを恐れますか？
人から誤解されることを恐れますか？
そして嫌われることを恐れますか？
　僕は正直に言えばどれも恐れます。できれば“いい人”で居たいですからね。（笑）
でも、それ以上に限られた人生の時間の中で、
何も成し遂げられずに終わることを恐れています。

　何かを変えようとするとき、摩擦を恐れていては何も始まりません。
また、何かを伝えようとするとき、誤解されることを恐れていては何も言えません。
他人はあくまで他人であって、自分の考えが100％伝わることはありませんし、
どんなに一生懸命伝えたとしても、残念ながら誤解されることはよくあります。
　だからと言って何もしなければ、何も変わりません。
やればできるかも知れませんが、やらなければ絶対に何も成し遂げられないのです。

　僕は自身の会社（大田ゲートウェイ）で新たな事業を行う際には
「儲からないことはやりません。」と最初に表明します。
　これは、もの凄く誤解される表現なのですが（笑）、
その背景には、どんな意義のあることであっても、
“会社の事業”として取り組むのであれば、赤字の状態では事業は継続出来ず、
仲間を巻き込むにも、費用を賄うにも、
事業を成功させ継続させる為には利益が非常に重要だという考え方があります。
（ボランティアでの取り組みは別です）
　これをもう少し丁寧に伝えたとしても、残念ながら伝わらない人には伝わりませんし、
僕はワリと面倒臭がり屋の為、端的に「儲からないことには興味ありません。」
といった表現になってしまうのです。（苦笑）
　表現の方法はマズいとは思うのですが、後からボタンの掛け違いに気づくよりも、
初めに態度をはっきりさせておいた方が、誤解が無くて良いとも思います。
そもそも出来立ての、吹けば飛ぶようなちっぽけな会社は余分な体力は持ち合わせていないのです。
　会社であれ、事業であれ、大切な仲間を巻き込む以上、
その収益や継続性に責任を持たなければならないと僕は強く思っています。
誰かから好かれる為に頑張るのではなく、皆が幸せになる為に頑張りたいと思います。
プロセスよりも結果を出すことが大事とも言えます。その為の努力に、僕は集中したいのです。

　僕が自身の考えを発信する際、大事にしているのは、自身の思考の立脚点です。
僕は母親を早くに亡くしているからかも知れませんが、
一般の人よりも自分が“いつか死ぬ”ことをリアルに感じているように思います。
いつか死ぬのだから、自分が何を獲得するかよりも、何を遺して死ぬべきかを強く意識しています。
　そう考えると、やはり子供達の世代に、いい世の中をバトンタッチしていきたいと強く思うのです。
　一方で、死にゆく人は後世に「負の遺産」を遺してはいけないと思います。
　自分が社会に対して行った貢献よりも、社会から貰うものの方が多い人が沢山いれば、
日本は滅びます。資源が無いのですから、食いつぶすものが無いのです。
昨今は社会保障の問題が日に日に大きくなっていますが、極端な言い方をすれば、
自身の家族からの支援や、自身の蓄えで老後を生きていけない人は、相応の生活で我慢すべきだと思います。
こういう書き方をすると、結構なバッシングに遭います。
ただ、その思考の背景を説明すると、今の社会保障制度を作ったのは、
広く捉えれば現時点の成人であり、責任のウエイトは、若者よりもボリュームがあり、
長く参政権を持っていた中年以上の人達に多くあると言えます。(僕も含みます)
　今ある国の借金に対して未成年には責任は無く、親世代から無理矢理借金を押し付けられているのです。
少なくとも、生まれたばかりの赤ん坊に、その生まれ落ちた瞬間に
1000万円もの借金を負わせる社会がまともな社会とは到底思えません。
　既得権に属する人のうち、社会への貢献が少ない方々は、
もっと自分たちの子孫の事を考えて行動するべきだと思いますし、
気づいてさえいないのであれば、きちんと教えてあげなければなりません。
日本は恵まれた国土ではありません。童話では怠け者のキリギリスはアリに救われますが、
キリギリスの数が多ければ国は滅び、さらには子孫にも迷惑が掛かるということを、
きちんと考えて行動しなければなりません。
　
嫌われることを恐れれば、何も言えず、何も言わなければ何も伝わらず、
伝わるものが無ければ気づきは無く、気づきが無ければ、世の中は何も変わりません。
　もう何もしなくても何とかなった幸せな時代はとっくに過ぎています。
このままでは迷惑を蒙るであろう若者や未来の子達の事をもっとしっかりと意識して、
今の僕たちは行動しなければなりません。
まずは自分で考え、発言し、行動しなければ何も変わらないのです。